全体の出題レベルとしては昨年より受験生にとっては取り組みやすい内容であった。
注目の施工経験記述問題が過去に既出のテーマであったので、受験者の過半がおおむねかけたとの反応。だが、記述内容を点検すると、「出来形管理」とはならないコンクリートなどの強度に絡む記述内容もあり、記述の合格レベルはやはり低い。選択問題の正解率は昨年よりかなり高い。合格率は40%を超え、昨年より高いものとなる。
「問題1」 施工経験記述問題(必須)
記述テーマは上述のように過去の既出テーマとなった。過去三年間は細分化されたテーマでの新出出題あったが、受験者のアマリの記述の悪さに、いささか落胆?、同情?、失望?、か既出問題に方向が戻った。とは言っても、この「出来形管理」がテーマ細分化の発端となっているのでテーマ細分化は来年も続く。
ともあれ、施工計画の作成から、引き渡しまでの工程の各段階における「管理のサイクル」を問題意識を常に持って明確にし、日々文書化する努力を積み重ねていくことが大切(これは受験の為のみにあらず)
「問題2」 土工(選択)
昨年に続いて土留支保工が出題された。最近の連続したテーマ問題となっている。
「設問1」
(1)は安全管理で頻出の土留め支保工の点検項目。
(2)は図入りとして出題に工夫が見られ(2級に類似問題)、設問も昨年同様、土質力学的な切り口を含んでおり、一見難しい印象を持った受験者も多かったが、学科レベル、過去問レベルで十分対応出来た筈。
「設問2」
のり面保護工は久々の出題。書けている人と、そうでないひとの記述レベルの差が甚だしい。
「問題3」 コンクリート工(選択)
「設問1」
コンクリート工(鉄筋、型枠)に関する正誤訂正問題。正解率高い、易しい内容。
「設問2」
新出問題。コンクリート構造物の耐久性に関する出題。当社の狙いと完璧ドンピシャであった。「劣化機構」「劣化要因」「劣化現象」の定義内容がイメージ出来たか。
コンクリート標準仕方書「維持管理編」p22よりの出題。来年度以降重視すべき。
「問題4」 品質管理・安全管理(選択)
最も解答選択が多かった。品質管理と施工計画が出題分野となっているが、実質的にはコンクリート工と土工である。
「設問1」
最も正解のとりやすい問題。コンクリート工の施工上の留意点何を書いても正解となるような出題。サービス問題か。
「設問2」
土工の基礎的かつ出題頻度の高い内容。これらの問題で60%とれないと合格は出来ません。
「問題5」 安全管理
設問1設問2とも学科レベル。全問正解者も多く得点率高い。
「問題6」 環境対策
「設問1」
図表が添付されており、正解しやすいように工夫されている。正解率70パーセント程度。
「設問2」
バックホウ、ブルドーザを例にとった重機作業上の騒音防止対策。テキストにあったっていた受験者はほぼ完璧。初対面でも何とか書いたが5つまで届かぬケース、内容重複で減点ケースもあり意外に60パーセント程度の正解率。
──────────────以上、とりあえず速報です。